2007年7月30日月曜日

高校生の憲法前文


 昨日は参議員選挙でした。結構遅い時間までテレビの選挙特番を観ていましたが、テレビを観ながら「高校生が書いた憲法前文」というのを思い出していました。何年か前の朝日新聞天声人語で紹介されていたのをなんとなく覚えていて、「ソコソコの国」といったようなフレーズを、曖昧ですが記憶していました。昨日の選挙であらためてこのことが気になり、インターネットで検索してみたのです。
 私が覚えていたのは、2001~02年・中央公論の読者参加企画「夢の憲法前文をつくろう」のうち「高校生特集 夢の憲法前文甲子園大会」に応募して優秀賞に選ばれた作品でした。岡山県の県立高校の当時2年生の女子だということです。この企画はにもなり、CDもつくられていました。

 「全くもってタイシタコトのない/世界的にみてソコソコの国がいい。/立派な国にして行こう!とか言うけど/立派だからいいなんて/いったい誰が決めたん だか…。(中略)世界なんていう単位で/立派で一番!になる必要はあるのか。/私たちから見て一番幸せになれる国。/そうなる必要は大いに/有(あり)。 (後略)」

 著作権の問題などから引用がどこまで許されるかわかりませんが、こういう見事なセンスに感動します。このところ政治家のミットモナサが随分メディアに流れましたが、みっともない大臣をみっともなくかばっておいて「美しい国」もないものです。「ソコソコの国」の方がずっと、わたしたちを幸せにしてくれるのではないでしょうか。

2007年7月27日金曜日

龍泉洞の緑茶


 以前に「龍泉洞の水」を紹介しましたが(アーカイブ/7月・「龍泉洞」および「岩手公演(5)」)、今度は「龍泉洞の緑茶」です。6月から7月にかけての岩手演奏旅行の中で、龍泉洞で有名な岩泉町での公演の際、龍泉洞の水といっしょに、龍泉洞の緑茶、龍泉洞の烏龍茶もお土産にもらっていました。その中で、龍泉洞の緑茶がとびきり美味しかったのです。

 ラベルを読むと、この商品の販売元は地元の岩泉産業開発、茶葉は長崎県の北村製茶とのことでした。「龍泉洞の水」は、世界で最も権威のあるというモンドセレクション(国際食品品評会)の金賞を受賞した世界の名水といわれる品質ですし、北村製茶の茶葉は無農薬・有機栽培で育成されたこれも品質の高いものらしく(農林大臣賞)、両者の出会いによる「お茶」の実際の味わいは本当に素晴らしいと思います。私は常温で飲むのが気に入りましたが、湯呑みに移して静かに味わうのはなかなか幸せなひとときです。ペットボトル飲料ですから大げさに語るものでもないでしょうが、どうせならこの位の商品レヴェルが欲しいものです。「茶香炉」というものにも興味がわいてきて、日常の中でのお茶を趣味にするのも悪くないと思っている次第です。

2007年7月19日木曜日

CD企画進行中(2)リハーサル



 今日はリハーサル2日目です。
 箏曲の代表曲も、三味線音楽の有名曲も、普遍的であればこそ、全和楽器が参加する邦楽オーケストラへの編曲でも、ますます格調高く輝くのはさすがです。練習にも熱が入り、箏曲の手事では伝統的なノリと現代的な演奏技術が融合した、キレとコクの味わいある表現が完成しました。

2007年7月18日水曜日

CD企画進行中(1)リハーサル



 この秋、オーケストラアジアジャパンとしては初めてのCDを出す企画が進行中です。予定では、11月8日のオーケストラアジア東京公演(すみだトリフォニーホール)にあわせて発売する計画で、主要レコード店に並ぶほか、このコンサートでも即売することになる筈です。
 全容は今後追い追い、小出しに、お伝えしますが、オーケストラアジアジャパンが2005年(四谷区民ホール)と2007年(紀尾井ホール)に開催した自主公演の上演曲から選ばれたもので、伝統音楽を今日的な感覚で楽しんでもらえる内容になっています。

 今日はそのリハーサル初日でした。
 上の写真は尺八ソロ(素川欣也)と邦楽オーケストラ。下の写真は薩摩琵琶の手法を駆使した曲で、3人の奏者(石田さえほか)が迫力あるユニゾンでカッコよく弾ききります。

2007年7月17日火曜日

オーケストラアジア2007(1)広告

(7月17日・朝日新聞夕刊)

 オーケストラアジア東京公演の広告が、本日付(7/17)朝日新聞夕刊に掲載され告知が開始されました。チケットは、ぴあなどで7月20日から発売されます。

 2007ツァーは、8月29日・ソウル(芸術の殿堂)、9月18日・北京(音楽庁)、21日・南通アジア芸術祭(更俗劇院)、11月8日・東京(すみだトリフォニー)、9日・焼津(市文化センター)と3国にまたがる大規模なものです。
 今回はアジアの声に焦点をあてる企画内容で、馬頭琴とホーミーの「源」(唐建平作曲)、伽耶琴とパンソリの「伽耶誦」(朴範薫作曲)、薩摩琵琶弾き語りの「祇園精舎」(秋岸寛久作曲)という作品が中心になっています。日中韓の伝統楽器群が作るアジアの響きの広がりの中に、モンゴル、韓国、日本の伝統的で独特な歌唱が聴こえるこのコンサートを想像するだけでわくわくします。

2007年7月16日月曜日

中越沖地震

 新潟県と長野県の地域で震度6強の地震がありました。中越地震から3年。同じ方面が被害にあいました(柏崎が特にひどいようですが、あそこには原発があるんじゃなかったかな)。
 オーケストラアジアジャパンには、新潟県に活動や生活の拠点を置くメンバーが3人います。午後になってからですが、メールで様子を聞いたところ、メンバーのところは無事との返事にひとまず安心しました。しかし被害の状況はこれからドンドン報道されるのでしょう。オーケストラアジアは2005年に中越地震復興支援のコンサートを開いていますが、そのとき縁のあったみなさんはいかがなのでしょうか。

2007年7月12日木曜日

おにぎりたべたい


 またまた昨日の朝日新聞夕刊から(写真)ですが、「おにぎり食べたい」日記残し生活保護「辞退」の男性死亡の記事はショックでした。男性が生活保護を辞退したのは「言わされた」、ということがショックでした。何のための制度なのか。保険会社は保険金を払わず、銀行は利息をつけず、福祉の会社は賃金を払わず介護保険で太り、社保庁は人様の年金を預かっているという意識なく、福祉事務所は生活保護受給者を減らすことが仕事であるかのようでは、日本はこれからどうなっていくのでしょう。拝金主義がますますはびこり、心貧しく滅びていくのでしょうか。今日は参院選の公示日です。

2007年7月11日水曜日

イチローは素敵だ


 メジャーリーグのオールスター戦ですが、TV中継は観られませんでしたが、夜のニュースや夕刊でイチロー選手の活躍を知りました。いや実に素晴らしい。イチロー選手は野球が好きで、自分を磨くことが好きなのでしょうね。野球もイチローのプレイを通してなら高級な舞台芸術のようで、彼はホントに質の高いエンターティナーだと思います。とにかく姿勢がプロです。いやぁ、スゴイ。

(写真は7月11日朝日新聞夕刊です)

2007年7月6日金曜日

宮古の塩(よし寿司再び)


 今回の岩手公演の最初の宿泊地が宮古で、最後の宿泊地も宮古でした。で、最初のときにお世話になった「よし寿司」さんに、ウラを返しに行ってきました。初めて行ったときの、その味、そのもてなしの感動は、さらに増しておりました。
 7人で行って刺身は4人前の盛り合わせで頼みましたが、まぐろ、いか、ほたてなどの定番に、金目、ほや、そして牡蠣は人数分。酒は千両男山で、突き出しの「どんこ」(あいなめの一種)の肝あえがピッタリ。寿司は竹で充分と初回に女将さんに教わったとおり。どんこ汁も頼んで大満足。握りも包丁も腕は一級。女将さんは雰囲気満点。自信をもっておすすめしたいお店です。

 ところで写真は「宮古の塩」です。「よし寿司」のレジに置いてあったのをいただきました。

2007年7月4日水曜日

岩手公演(6)

 田野畑村の元気なこどもたち。


 最後のステージは川井村。メンバーは最後の最後までリハーサルをかかしませんでした。

北山崎(陸中海岸国立公園)



 さて7月3日朝。目覚ましどおり03時半に起床しましたが、雨音が聞こえる窓の外は相変わらず霧で霞んでいました。日の出はあきらめましたが、しばらくして少し小降りになった06時頃、念のため傘を携え外に出ました。展望台からは残念ながら何も見えませんでしたが、石段を下るごとに見渡せる景色が開けてきましたので、そのまま海岸を目指しました。
 霧がかかりながらも岩浜の景色は美しく、水の碧さはこのとおり。しばし景観を楽しみましたが、さて、718段の戻り(上り)は甘いものではありませんでした。

北山崎の白花シャクナゲ荘



 岩泉の次は田野畑村での公演です。宿泊は田野畑村の北山崎、白花シャクナゲ荘でした。陸中海岸国立公園の中にあり、切り立つリアス式の海岸線を見渡せる展望台がすぐそこにあるのですが、あいにくこの日は深い霧(写真上)。明日に期待して、宿舎でゆっくりすることにしました。ここは本州最東端に位置するあたりですから日の出も早く、明日の日の出は04時05分と、シャクナゲ荘のご主人が教えてくれました。明日の朝は展望台で日の出を拝み、718段の石段を降りて海岸からの絶景を眺めることにしました。

 夕食は三陸の幸。お膳の上は何からなにまで美味しいのですが、むらさきウニが格別で、みんなで感激したところ、なんと翌日の朝食にもウニが一人に二つ置かれたのでした。素朴な宿ではありますが、味と人情は逸品でした。

岩手公演(5)


 岩泉町では花束のかわりに「龍泉洞の水」をいただきました。手作りのカードつきでメンバーひとりずつに舞台で手渡しされたほか、500ml×24本のケースもいただきました。
 オーケストラアジアジャパンの学校公演では、鑑賞、体験、共演を柱に児童生徒(先生も)とのふれあいを大切にしていますが、こんな風にみなさんの心を受け取るのはとても嬉しいことです。

龍泉洞



 龍泉洞(岩手県下閉伊郡岩泉町)は、日本三大鍾乳洞に数えられ国の天然記念物に指定されています。三大鍾乳洞とは龍泉洞と、山口の秋芳洞、高知の龍河洞をいうようです。

 幾百年の雨水が(北上山地宇霊羅山/ウレイラ=アイヌ語で霧のかかる峰)、今龍泉洞に湧き(地底湖)、地表に溢れ出す(清流清水川)。自然の驚異と神秘と美しさ、地底湖のある鍾乳洞、想像以上のドラゴンブルー。
 と、こんなに過剰とも思えるコピーが、いや実際にそのとおり。まさに感動、行く価値ありです。

 龍泉洞の水はおそろしく澄んでいました。下の写真は地底湖のひとつを撮ったのですが、あまりにも透明度が高いので、目には映る水の青さが携帯カメラではうまく撮れませんでした。岩泉町の水道は、なんと龍泉洞の水だそうです。炊事洗濯風呂トイレ。ミネラル豊富なこの水が生活用水なのですよ。

岩泉町の薬膳レストラン



 ここは岩手県岩泉町の、薬膳レストラン「縁樹(えんじゅ)」です。
 岩手公演は6月初旬から都合3週にわたって行われましたが、楽器車で移動の私は第2週(一関)のあと単独で盛岡に滞在し7月1日に岩泉に移動しました。盛岡から1時間半程度、丁度昼食どきでしたので、とりあえず道の駅に向かったところ「薬膳レストラン」をみつけました。「ふれあいらんど岩泉」という町立の施設の敷地内でした。
 薬膳のメニューは「薬樹五膳」という旬の食材にこだわった夏の五種(各2,000円)。肝機能によろしい「桐」、心機能によろしい「五加木(うこぎ)」、胃腸によろしい「黄柏(きはだ)」、肺機能によろしい「花梨(かりん)」、腎機能によろしい「木附子(きぶし)」と揃っている中から、「桐」を注文」。待つことしばしで、きれいなお膳が運ばれました。

 ○食前酒
 ○短角牛のたたき薬膳たれ
   牛肉、しその葉、レタス、トマト、長ねぎ、しょうが、陳皮、桂皮、八角
 ○お豆腐サラダ
   豆腐、わかめ、レタス、きゅうり、ごま、枸杞子(くこ)
 ○白露茄子
   なす、梅
 ○野草の天ぷら
   ヨモギ、スギナ、ドクダミ、クワ、アカシア
 ○旬菜の炊き合わせ
   かぼちゃ、にんじん、しいたけ、かぶ、
 ○三穀飯
   うるち米、麦、ひえ
 ○味噌汁
   豆腐、みょうが
 ○珍味
   岩茸
 ○香の物
   なす、きゅうり、みょうが
 ○デザート
   寒天

 三穀ごはんをおかわりし全部おいしく食べ終わると、心なしか疲れが飛んで心も穏やかになった気がしたものでした。満足、満足。