2007年11月22日木曜日

宮崎公演(4)

 今回の公演でも素敵なシーンが毎回ありましたが、特に心に残ったのが22日の西米良(にしめら)中学でした。
 この日は朝9時からワークショップを行い、箏・三味線・尺八・太鼓の4種すべてを生徒に体験してもらいながら、9時45分から開始するコンサートの中で「さくらさくら」を共演しようという企画です。おおよそ10分間のコマ割りで4種の楽器を指導し、コンサートもきちんとするわけですからメンバーにとっては過酷ともいえる仕事でしょうが、我がメンバーはさすがです。効率よくポイントを押さえた指導で中学生をどんどん和楽器に引き込みます。

 手取り足取り、楽しく厳しく。

 生徒をリラックスさせながら集中させます。

 音が出ても出なくても、みんな楽器をはなそうとしません。

 太鼓は姿勢と形を重視して、心にスジが通るよう。

 このあとコンサートに入ると、生徒たちはもうプロの演奏に釘付けの様子。直前に楽器体験をしたことで俄然興味が増したのでしょう。コンサート鑑賞には小学生も加わりましたので、児童たちにもコンサートの中で少しずつ楽器を体験してもらいました。で、いよいよ「さくらさくら」ですが、生徒全員はそれぞれの楽器で、たどたどしくも楽しそうに演奏したのでした。

 終演後、楽器を片付けていると一人の男子生徒が、「木魚をやりてぇ、叩きてぇ。死ぬほど木魚を叩きてぇ」と言いながら、そこを離れようとしないのです。木魚は我々がアンサンブルで使う打楽器のひとつですが、演奏を聴いて余程気に入ったのでしょうね。一度仕舞った木魚を叩かせてあげると今度は、「あぁ木魚を買いてぇ、絶対買いてぇ」と言いながら教室に帰っていきました。

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